2007-11-29

夕焼け

昨日の夕焼け。

smoky 2

今回は悲しいお知らせから。二号機完成直前にスピーカーが煙を噴いた。プラグを差したらピギャーッと発振音が鳴り、どこか間違っちゃったかなと暢気にギターをジャラジャラ鳴らしていたらキャップ部分からモクモクと煙が。あわててプラグを抜いたが後の祭り、プラスチック製のコーンはグニャグニャになりましたとさ。腹を立てながらバリバリ分解して基盤を点検、目視で結線間違いが無い事を確認しテスタでチェック。先ずはスピーカーに近い所からと220μFの電解コンデンサを調べるとどうも挙動が怪しい。基盤から外し改めて未使用品と比べ交換決定。新しいスピーカーと共に付け直し恐る恐るプラグを差すと、サーといういつもの微かなノイズは聞こえるがギターの音は出ない。ノイズが出ているのならICは生きてるな、と入力周りにミスが無いか基盤を睨みつけるも間違いは無い。他の部品のチェックを面倒に感じ基盤を作り直そうと決心をし、でもその前に一応念の為に、とICを取替えたらこれがアタリ。問題なく音が出て一安心。一号機と同じ回路だからと筐体への組み込み前までチェックをしなかったのが敗因だ。

という事で本題へ。一号機がタバコの箱に段ボールという強度的に不安な代物なのでプラ版で内部補強をした二号機を製作した。前述の通り回路は一緒、ただしアウトプットジャックは無し。頑丈になると音も変わるかな、という期待も在ったのだが、少なくとも私には違いが判らなかった。箱の容積が小さい、というかほとんど無いからかな。それはさておき、今回プラ箱のスピーカー面とその対面そして底面をタバコ箱内側に両面テープ留する事にしたので手順が面倒になってしまった。スピーカーの振動でビビったら嫌だという理由なのだが、プラ箱差し込み両面テープ留は底面だけ、で充分だったかなぁ。
 てなところで、役に立つのか疑問だが作業を思い出してメモしておこう。文と画像は然程関係が無い気がする。

素材はタミヤの1mmプラ版。部材揃えは、最初に底面を用意。やや大きめに切り出した物をタバコ箱と現物合わせで微調整。中々取り出し辛いのでジャック穴を空けてしまい針金等で引っ掛けられるようにして箱に収めておく。それからスピーカー面外側とその対面外側をやはりややオーバーサイズで切り出しやはり現物合わせで微調整。スピーカー面プラ版上端は、タバコ箱の蓋を開け閉めするときの折り目に合わせる。箱に入れておく。それを計測して両サイド外側を用意。同じ手順でスピーカー面内側、ジャックの反対サイド内側、スピーカー対面内側、と用意する。底面ジャック穴を空ける際にサイド方向へプラ版一枚分の余裕しか付けなかった為、ジャックサイドの内側用は半端な位置に付く事になってしまった。スピーカー面以外の内側板は高さを抑え且つ揃えて電池受け板の支えにする。その電池受け板を切り出し電池スナップコード用切り欠きを付け、その後スピーカーとの干渉が発覚し更に切り欠き追加。考慮不足注意不足が多いなぁ。因みにここまで一切接着はしていない。

一旦部材を取り出しスピーカー用穴空け。外側の板にはスピーカーがピッタリ入る穴を、内側の板には一回り小さい穴を空ける事で一号機より出っ張りを少なくする。穴空け作業には、持っている事を一号機完成後に思い出したコンパスカッターを使用、といってもこのカッターで切り抜くのはかなりの力技なので、アタリを付けるのみ。この時、カッターの跡だけだと光線の角度によって見辛い場合が在るので、コンパスで描いた円をコンパスカッターでなぞるのが良策。で、アタリの内側に余裕を持ってドリルで何カ所か穴を空け、その穴を繋いで切り取る。私はタミヤのプラ用ノコで切ったのだが、私のニッパーが何処へ行ったのか誰か知りませんか。それはともかく、残った余計な部分をOLFAのデザインナイフで薄く薄く少しずつ削ってアタリまで穴を広げる。早く終わらせたくて厚く削ごうと必ず失敗、プラに力負けして刃が真っ直ぐ進んで余計な所を切ったり刃が嵌まって動かなくなったりその刃に無理な力を加え思わぬ所まで進みすぎて指を切ったりあるいは無理に加えた力で刃がプラから外れてやっぱり指を切ったりするので慎重に作業する。スピーカー対面外側板もタバコ箱の切り欠きに合わせて加工。続いて底面板、スピーカー面外側板、スピーカー対面外側板、それぞれタバコ箱と接する面に両面テープを隙間無くそしてはみ出すように貼る。はみ出した部分は板自体をガイドにデザインナイフで切り取る。スピーカー面の穴部分も空けておく。底面板のジャック穴部分はそのまま塞いでおく。因みにここでもまだ接着剤は使っていない。

タバコ箱のスピーカー穴はコンパスカッターで切り取る。その箱に剥離紙を剥いで底面板を収め内外両側から押さえて圧着、プラ版の穴をガイドにデザインナイフでジャック穴をくり抜く。スピーカー対面外側板の剥離紙を剥ぎ底板と接する切り口にプラ用接着剤を付け箱に仕込み、両面テープが善く付くように圧着。残りの板を箱の中で仮組して合を再確認、そしてスピーカー面とその対面の内側板をそれぞれ外側板に接着してしまう。はみ出した接着剤で他の板もくっ付いてしまうと困るので、接着した板がずれぬよう気を付けながら取り出す。乾燥したらまた仮組。ここまでの間のどこかで基盤を作っておき、それとジャック、スピーカー、電池スナップを仮に収めて配線の長さを決定後、箱の外でハンダ付けを済ませる。箱から取り出したスピーカー面板外側から基盤、ジャック、電池スナップを通しスピーカーの接着。スピーカー裏側で先ず瞬間接着剤によるプラ板への点留めを三カ所ほど、その点と点の間に瞬間接着剤を流し込み、乾燥後効果があるのかどうか判らないが更にその上に木工用ボンドを盛り付ける。木工用ボンド乾燥後剥離紙を剥ぎ底板と接する切り口にプラ用接着剤を付け箱に仕込み、両面テープが善く付くように圧着。← コピー&ペーストしました、というのはさておき、この仕込みの際先に貼付けた板や基盤類が邪魔でうっかりすると半端な所で両面テープが付いてしまったりするので、剥離紙は完全には取ってしまわず箱への入り具合に合わせて少しずつ剥いでゆき、箱も捻って歪ませたりして底まで収める。ジャックのナットを締めたら横板外側に接着剤を付け差し込み、内側板も適宜接着。一回目この時点で初めて音出しをしスピーカーが煙を噴いてしまい、分解後板への両面テープ貼り以降の手順をほぼ繰り返す。乾燥の遅いプラ用接着剤を使っていたのが救いか。

以上で作業完了なのだが、スナップコードを短くしすぎた様で電池の出し入れがちょっと面倒。電池受け板をうっかり瞬間接着剤でがっちり留めたりしないで良かった。音を出せば置き場所によって妙にノイズを拾ってしまう。アース不良なのか、分解して作業し直す気力は在りません。駄目だ。私は駄目だ。隅から隅まで駄目だ。

ところが、駄目だ駄目だと言いながら何故か......
 

2007-11-23

十一月の月

昨日十一月二十二日夜より降雪が続くも翌二十三日昼近くより暖かく穏やかな気候となる。午後四時半頃の月を撮影。望遠に強いカメラが欲しくなる。GX100 に望遠側の純正コンバージョンレンズが出ないかなぁ。

2007-11-22

笑った

一ヶ月も前に成ってしまうが、Mac OS X 10.5 Leopard が発売された。私のマシンには重そうなので未購入。これを機会に新しいマシンを、といった気持ちもあまり起きないのが我ながら不思議。

そんな折り、Mac OS X 向けにシステム系ユーティリティソフトを作っている Unsanity から OS X 10.5 にまつわる注意メールが届いた。ここのユーティリティは先ず APE (Application Enhancer) というソフトをインストールしその APE を基盤として他のソフトが動作するのだが、件のメールには、Leopard をインストールする前に APE のバージョン 2.0.3 かそれ以降をインストールしておかねばならぬさもなくば Leopard 起動で次の様な症状を経験するであろう、と言う様な内容の前書きに続いて以下の様な例が。

Unsanity からのメールより一部抜粋

- Your goldfish may die.
- A strange dog might bite you on the street.
- A friend may punch you.
- Your computer may catch fire.
- Your loved one may leave you.

つい、うっかり、笑ってしまった。

2007-11-21

smoky

テルミンminiについて検索していたら、LM386 或は NJM386 というパワーアンプICが使われている様だ、との情報が在った。そしてそのICは、数年前に発売された Smoky® Amp というタバコの箱をリサイクルしたミニギターアンプでも使われているそうで、そういやそんなアンプ在ったなぁと検索した所、部品点数の少ない簡単な回路だから自作しました、というサイトを幾つも発見。タバコの空き箱に限らずタッパーや空き缶、空き瓶、電気部品屋で売られている金属ケース、使っていないスピーカーボックスに回路を入れる、中には紅白饅頭の空き箱に仕込んだ人等々、愉しそうじゃ無いか。テルミンminiへのジャック取り付けで中途半端にハンダゴテを使った私は俄然やる気を出した。タバコの空き箱なら入手に困らないぞ、と急いでもしょうがないのにタバコをブカブカふかす。

オリジナルの Smoky Amp はIC一つとコンデンサ二つという極めてシンプルな基盤らしいのだが、私はICのデータシート通りに安定化や発振防止の部品も付ける事に。ただ、私が使ったLM386はアメリカ製でそのデータシート上のコンデンサが日本では入手しにくい値の為、日本製の同等品 NJM386 のデータシートを参照した。その他、左の実態配線図とも回路図とも付かない画像に在る通りアウトプット用のジャックも取り付ける事に。マスターボリュームやトーン、ゲイン用のポットを付けた人も居るようだが、うーんこのサイズに仕込む技量は無いなぁ、それよりもアンプフルテン状態で操作はギターというのがコイツの正しい使い方だよな、と無理矢理納得して今回は見送り。その内大きめのケースで試してみよう。

さて、札幌中心部まで行く用事が在ったので、狸小路七丁目の梅澤無線電機 (株) 札幌営業所へ突撃し、テルミンminiの外付け調整ボリュームも併せて部品を調達。
IC              ¥  94
ICソケット          ¥   8
電解コンデンサ四種      ¥ 199
積層セラミックコンデンサ二種 ¥  62
抵抗             ¥   4
スピーカー          ¥ 157
モノラルスイッチ付きジャック ¥  84
ステレオスイッチ付きジャック ¥ 136
電池スナップ         ¥  21
ユニバーサル基盤       ¥ 194
              計¥ 959

一先ず基盤を仕上げた。部品の足を基盤裏で折り曲げてハンダ付け、電解コンデンサは全て寝かせて高さを押さえる。そして配線の長さを決めようと基盤とジャックを箱の中に入れると、ジャックと箱の隙間が気になってしょうがない。箱の厚み方向におおよそ4mmの隙間、ならば2mmのプラ板で挟み込もう、と思ったのだがふと目をやるとAmazon箱が。段ボールをを切った方が手っ取り早そうなので早速切り刻む。段ボールの厚み分を考えながら箱の中にピタリと納まるサイズに切り出し、ジャックとスピーカーを当てて取ったアタリに沿ってナイフをザクザクと差し込んだ後その跡を繋ぐ様に切ってゆく。スピーカーの裏側に一回り小さくなる段差が付いており、スピーカー用穴はアタリを目安に目検討でその大きさに空ける。その後段ボールを中に納め箱にも穴を空ける。そこにパーツ類を仮組して基盤への配線の長さを決定、取り出してハンダ付けしてしまう。仮組の過程で電池がピッタリ納まりすぎてスナップを付ける余裕が無い事が判明し、段ボールに追加工作。横側になる部分の片方を電池が納まる高さまで切り込み電池スナップが通る位の穴を空け折り曲げる。偶々この高さと基盤上端が一致してラッキー。箱の蓋裏に電池押さえのスペーサーも付けて、これでやっと最終行程、電装品の仕込みじゃ。スピーカー用穴から基盤・ジャック・電池スナップを中へ入れてそれぞれの穴から出す。ここでまた問題が発覚。横から出るようにしたアウトプット用ジャックが、底面から出るようにしたインプット用ジャックと干渉して斜めになって引き出せない。配線の長さをギリギリにしすぎた。アウトプット用の配線を付け直す事も考えたが、ああもうすぐ完成なのにそんな事やってられるかっ、という事でジャック穴を少し上へ広げて後は力技で納めてしまった。やってからどこか配線をきったのではと不安になるも問題なくて安心安心。ジャックをナット留めしてからスピーカーの表に飛び出ている部分と箱本体を木工用ボンドで固定。完成。

この音好きだ。出力も部屋の中で鳴らすのにちょうど良い感じ。シングルコイルのギターだとクリーンからオーバドライブまで楽しめる。ハムバッカーだとクリーンが出ないので、マスターボリュームかゲインが必要なのだな。簡単な回路なので色々な入れ物に組み込んで遊ぼう、筐体の加工を面倒に感じなければ。

2007-11-15

季節

11月7日、凍れた朝の裏庭。

11月15日、初雪の正午の裏庭。

また除雪の日々がやってくる。

2007-11-14

Theremin mini

10月中旬に地元の本屋で、 テルミンminiが付録の「大人の科学マガジン vol.17」を発見。9月末頃にテレビのローカル番組内で、もうすぐ発売、と紹介されているのを見て大変気になっており迷わず購入。帰宅後にウェブで検索したところ、付録が好評であっという間に品切れになった模様。そんな中簡単に入手出来た事を喜びつつ、自分が田舎に住んでいるのだと実感する。

さて、一先ず組み立てて遊んだ後、アウトプットジャック取り付けと調整用ボリューム外付けを施し、現在の姿が下の画像。

両方の改造を一度に行った訳ではなく、手持ちが在ったので先ずジャックを取り付けた。絶縁タイプのジャックを使っているのは偶々手元にこれが余っていたから。結線等は本誌改造記事に、と思いきやあまり詳しくは書かれていないのだよなぁ。

モノラルスイッチ付きのジャックには端子が三つある。一つはプラグのチップ (信号の通る先端部分) に、もう一つはプラグのスリーブ (黒い帯を挟んでチップの後ろにある長い部分、アースやグランドと呼ばれるライン) にそれぞれ繋がる。残るもう一つの端子はチップ用端子と接触しているのだが、プラグを挿すとその接続が切られて宙ぶらりんになる、という物でここでは便宜上スイッチ用端子と呼ぶ事にする。

という事で、一旦スピーカーからコードを外す。基盤から出ているスピーカーのマイナスに繋がっていたコードをジャックのスリーブ用端子に、新たにコードを用意してその端子からスピーカーのマイナスに、つまりジャックのスリーブ用端子を中継ポイントにしてハンダ付けする。一方スピーカーのプラスに繋がっていたコードはジャックのチップ用端子に繋ぐ。そして更に新たに用意したコードでスイッチ用端子とスピーカーのプラスを繋ぐ。これで外部出力用にプラグを挿すと内蔵スピーカーから音が出なくなる。

ジャックの本体への取り付けなのだが、上部カバー内部に付いているスイッチレバー押さえ棒切り取りが必須。その代わりにジャックで直接押さえれば良いのだろうが、それが出来る位置ではバックパネルのロゴを潰してしまう。私はそのロゴを避けるように位置取りし、ジャックとスイッチレバーの隙間に納まるように折り畳んだ紙をセロハンテープで纏め、ジャック下に両面テープで留めている。今の所問題無し。

調整用ボリュームは、もともと基盤に付いていた半固定抵抗を取り外し、その跡とボリュームポットの対応する端子とをコードで接続。このコード、あまり長くすると邪魔で収納し辛くなるので要注意。ポットは本体上部カバー上面に穴を空け取り付けるのだが、変形防止対策だと思われるリブが付いており、これを避けて穴を空ける。ポットの端子の向きによってはこのリブをいくらか削らねばならぬ。私は頑張って削った。

調整用ボリューム外付けで劇的に調整し易くなったかと言えば、ロッドを使うのよりは幾らかマシかな、という感想。勿論この方が便利なのだが、手間に見合うのか、と聞かれると困る。とはいえせっかく取り付けたのだからとグリグリ回していたら或る事を発見した。一番大きな音が出るポイントでは反応する距離が20cm弱くらいで音域2オクターブ程度、その次の音量のポイントでは音はかなり小さくなるが反応距離40cm位まで拡大して4オクターブはいけるのだ。実は私は改造前にこの4オクターブポイントを使っていた様で、その音の小ささにアウトプットジャック増設を決意したのだが、そうか、そういう事だったのか。4オクターブは人体アース用コードのおかげかと思っていた。

という事で本体改造前に作った人体アース用コード。目見当で切り出したのだが、後で測った所おおよそ1m20cm。片側は5〜6mm被覆を剥いて出てきた導線を紙縒っておいてハンダあげ (紙縒った導線の隙間に毛細管現象のようにハンダを流し込み固める技) をしておく。この部分は、電池ボックスのスイッチ側端マイナス用バネに引っ掛ける。コードのもう一方は20cm程被覆を剥き紙縒る。そしてその先端でコード本体が通る程度の小さな輪を作りハンダで固定する。最初に被覆を剥いた側からこの小さな輪に通すとサイズ変更可能な大きな輪が出来る。文字での回りくどい説明よりも下の画像の方が簡単に理解出来る。

この人体アース用コードを用意すると弾く時のポジションに余裕が出来て楽、かも知れない。